Q34
『The Last Rose in Summer 』は2人になって初めての作品です。何か変化は有りましたか?
A34
ライブをやりながら曲を練り上げる、という過程が無くなった代わりに、スタジオに入る前の作業がテクニカルになりました。後にテクノに接近、と言われましたが、作業のやり方としてはこの時期が布石かもしれません。
Q35
例えばどういう作業ですか?
A35
出版社の小さな練習室で、最初は2人でキーボードなど使って作曲しました。「そのコードいい!メモするから手を離すな!」なんていう原始な感じで。その時作ったのが「Frozen Flower 」です。その後杉山氏を加えてぎゅーぎゅーの状態で打ち込み作業を。
Q36
全曲そこで作曲したんですか?
A36
家で作ったフレーズや曲を持って来たり、その場で作ったり。結果、全曲の基本形が狭い練習室で出来上がってました。その分持ち込んだ機材の数は凄いですけどね。
Q37
その後すぐにスタジオでの作業に入ったのですか?
A37
その前に、更にY-DACCというヤマハのショールームをお借りして、そこでギターやベースも録音しました。スタジオレコーディングでそのまま使える音源をここで揃えてしまう感じ。いろいろ合理的で、“テクニカル”な方法でした。
Q38
合理的なレコーディング方法を導入した事で変わったことは有りましたか?
A38
楽器の持ち替えだけで大忙しだった『歓喜』『新月』に比べてスタジオでの作業に余裕が出来ました。だからゲストの方達を迎える気持ちを持てたんだと思います。それまでは、ひたすら自力で何とかするっ!という感じでしたから。
Q39
確かに『The Last Rose in Summer 』のレコーディングはゲスト・ミュージシャンが増えています。
A39
ドラム、パーカッションのASA-CHANG、楠均さん、寺谷誠一さん、ピアノの福原まりさん、コーラスボーカルの遊佐未森さんです。
Q40
楠さん、寺谷さん、ASA-CHANGと打楽器奏者が3人いますね。
A40
今回は曲によってドラムを叩き分けてもらおうと思って、キャラクターの違う3人の方々にお願いしました。
Q41
福原まりさんは「パヴィリオン」以来ですね。
A41
2人の希望で福原まりさん再びです。まりさんとは顔を合わせる機会も増えて、長電話したり、なんだか馴染みまして。ご本人覚えてるかわからないですけど。最後のライブでも弾いていただきました。
結成〜『The Last Rose in Summer』